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営業の新人なのに「ほったらかし」?原因と今日からできる5つの対処法

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営業の新人として配属されたものの、具体的な指示もなく「ほったらかし」にされて不安になっていませんか。「新人営業として、やることない時間が辛い…」「このままで成長できるのだろうか」と、一人で悩みを抱え込んでいる方も少なくないのではないでしょうか。

実は、営業の新人が放置されてしまうのは、決して珍しいことではありません。多くの企業でOJT指導者が自身の業務で手一杯だったり、体系的な教育制度が整っていなかったりするのが実情です。その結果、学ぶ意欲はあっても何をすれば良いかわからず、貴重な時間が過ぎていってしまうのです。

この状況を乗り越えるには、指示を待つのではなく、自分から主体的に動くための具体的な方法を知ることが重要です。放置されている原因の理解から、今日からすぐに実践できる5つの行動、そして手持ち無沙汰な時間を成長に変える自己学習リストまで、状況を打開するための全てを解説します。

この記事の結論
  • 営業の新人が「ほったらかし」にされるのは、個人の能力ではなく会社の構造的な問題(指導者の多忙さなど)が原因であることが多いです。
  • 「やることない」時間は、会社の資料を読み込んだり競合を調査したりする自己投資のチャンスと捉えましょう。
  • 上司や先輩に話しかける際は、「5分だけよろしいですか?」と時間を区切り、質問リストを準備するなど相手への配慮が重要です。
  • 指示を待つのではなく、小さな目標を自分で立てて「これで進めて良いか」と確認を求めることで、主体的に仕事を進められます。

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目次

営業の新人が「ほったらかし」にされるのは、あなたのせいじゃないかも

「自分は期待されていないのかもしれない」「会社に必要ないのでは…」と不安に感じているかもしれません。しかし、まずお伝えしたいのは、その状況はあなたのせいではない可能性が高いということです。

複数の調査から、OJT指導者の多忙さ体系的な育成制度の欠如によって、営業の新人への指導が十分に行き届かない状況は、多くの企業で課題として認識されています。つまり、あなたと同じように悩んでいる新人は、決して少なくないのです。

具体的な原因を知ることで、客観的に自分の状況を把握でき、心が少し軽くなるはずです。

1. 上司がプレイングマネージャーで多忙すぎる

あなたの上司は、自身の営業目標を持ちながら部下のマネジメントも行う「プレイングマネージャー」ではないでしょうか。

厚生労働省の調査でも、企業が抱える人材育成の課題として「指導する人材が不足している」「人材育成を行う時間がない」といった点が上位に挙げられています。特にプレイングマネージャーは自身の業務に追われ、新人の育成に十分な時間を割けないケースが非常に多いのが実情です。

上司はあなたを無視しているのではなく、単純に手が回っていないだけかもしれません。

2. 会社に体系的な教育・研修制度がない

入社後の研修はあったものの、現場に配属された後はOJT担当者に丸投げ、というケースもよく見られます。

会社として標準化された育成プログラムがないと、指導はOJT担当者のスキルや経験、そして忙しさに大きく依存してしまいます。ある調査では、営業のOJTにおける課題として「教える内容がOJT担当者によってバラバラ」という点が上位に挙げられており、担当者任せの育成がうまくいっていない実態がうかがえます。

これは個人の問題ではなく、会社の仕組みの問題と言えるでしょう。

3. リモートワークでコミュニケーションが不足している

近年普及したリモートワークも、新人が放置される一因になっています。

オフィスに出社していれば、先輩の電話対応を隣で聞いたり、ちょっとした雑談の中から仕事のヒントを得たりする機会がありました。しかし、リモートワークではこうした偶発的なコミュニケーションが激減します。

総務省や厚生労働省の調査でも、テレワークの課題として「何気ない会話や相談が難しい」「OJTが実施しにくい」といった点が指摘されており、意図的にコミュニケーションの機会を作らないと、新人は孤立しやすくなります。

【今日からできる】営業の新人がほったらかし状態から抜け出す5つの行動

原因が分かっても、状況が変わらなければ辛いままです。ここからは、指示待ちの状態から抜け出し主体的に状況を改善していくための具体的な5つのアクションを紹介します。心理的なハードルが低いものから順に並べているので、できそうなものから試してみてください。

1. 自分の状況と意思を正直に、かつ丁寧に伝える

まずは、あなたが「困っている」という事実と「成長したい」という意思を、上司やOJT担当者に伝えることから始めましょう。相手もあなたの状況を正確に把握できていない可能性があります。

ポイントは、相手の時間を奪わないように配慮しつつ、丁寧な言葉で伝えることです。

<伝え方の例文>

  • 「お忙しいところ恐縮ですが、5分ほどお時間をいただけないでしょうか。次に何をすべきかご指示をいただきたいです。」
  • 「今後の業務についてご相談したいのですが、本日の夕方など、少しだけお時間をいただくことは可能でしょうか。」

このように時間を区切ってお願いすることで、相手も話を聞くハードルが下がります。

2. 質問リストを作成し、まとめて聞く時間をもらう

わからないことがわからない」状態では、質問すらできません。日々の業務や資料を読む中で少しでも疑問に思ったことを、いつでもメモする習慣をつけましょう。

そして、メモがある程度たまったら、上司に「業務について不明点をまとめたのですが、15分ほどお時間をいただけないでしょうか」とアポイントを取ります。これにより、あなたは効率的に疑問を解消でき、上司も一度にまとめて回答できるため、お互にとってメリットがあります

自分で調べても分からなかった点を明確にしておくことも、意欲を示す上で重要です。

3. 小さな目標を自分で立てて「これで進めて良いか」確認する

指示をただ待つのではなく、「自分はこうしようと思うのですが、いかがでしょうか?」と提案する形に変えてみましょう。たとえ小さなことでも構いません。

<提案の例文>

  • 「まずはA社のサービスサイトを読み込んで、特徴を3つにまとめてみます。その内容で合っているか、本日16時にご確認いただくことは可能でしょうか?」
  • 「〇〇業界の主要企業リストを作成しようと思います。まず10社リストアップしてみますので、方向性が合っているか見ていただけますか?」

このように、自分でタスクを設定し、その確認を上司に求めることで、主体性を示しながらも独断で進めるリスクを避けられます。上司も具体的な提案に対しては、YES/NOやアドバイスを返しやすくなります。

4. 先輩や上司の営業に同行させてもらう

百聞は一見に如かず。トップ営業の商談を見ることは、何よりも効果的な学習になります

「もしご迷惑でなければ、〇〇先輩の商談に同行させていただき、勉強させていただけないでしょうか。議事録作成など、私にできることは何でもやります」とお願いしてみましょう。

同行の目的(顧客との話し方、提案の切り口など、何を学びたいか)を明確に伝えると、相手も協力しやすくなります。現場の空気を肌で感じることで、資料を読むだけでは得られない多くの気づきがあるはずです。

5. 議事録や日報の作成を率先して引き受ける

会議の議事録やチームの日報作成など、誰かがやらなければいけないけれど、少し手間のかかる仕事は積極的に引き受けましょう

これらの業務は、チーム全体の動きや他のメンバーの仕事内容を把握する絶好の機会になります。また、率先して雑務を引き受ける姿勢は、チームに貢献したいという意欲の表れとして、周囲に良い印象を与えます。

貢献できることが少ない新人時代だからこそ、こうした小さな積み重ねが信頼につながります

「報告」を自分のための「学習記録」に変える

上司に日報や週報を提出する義務がなくても、自主的に作成して報告するのをおすすめします。ただし、目的は管理されるためではありません。

「今日やったこと」「学んだこと」「次に疑問に思ったこと」を簡単でいいので記録するのです。これは、あなた自身の学びを可視化し、成長を実感するためのツールになります。そして、その記録を週に一度上司に共有することで、「自分はこれだけインプットし、考えています」というアピールにも繋がります。上司もあなたの状況を把握しやすくなり、的確なアドバイスをくれるきっかけになるかもしれません。

「新人営業でやることない」時間を成長のチャンスに変える自己学習リスト

指示がなく手持ち無沙汰な時間は、罪悪感や焦りを感じて辛いものです。しかし、見方を変えれば、それは「誰にも邪魔されずに集中できる、未来への自己投資時間」です。この貴重な時間を活用して、営業としての土台を築きましょう

1. 会社の商材やサービスに関する資料を徹底的に読み込む

営業の基本は、自社の商品知識です。自信を持って顧客に提案できるよう、関連資料は隅から隅まで読み込みましょう。

  • 製品パンフレット、サービス紹介資料
  • ウェブサイトの製品・サービスページ、導入事例
  • 過去の提案書や見積書
  • 社内向けの研修資料やマニュアル

ただ読むだけでなく、「自分がお客さんだったら、どこに魅力を感じるか」「どんな疑問を持つか」という視点で考えることが重要です。

2. 過去の成功事例や提案書を分析する

社内の共有フォルダには、先輩たちが築き上げてきた「宝の山」が眠っているはずです。特に、過去に受注した案件の提案書や成功事例は、最高の教科書になります。

以下のポイントに注目して分析してみましょう。

  • 顧客はどんな課題を抱えていたか
  • 先輩はどのように課題解決策を提示したか
  • 提案書の構成や言い回しの工夫
  • 受注の決め手になったポイントは何か

成功の「型」をインプットすることで、自分の引き出しを増やすことができます。

3. 営業ロープレを一人で練習する

知識をインプットしたら、アウトプットの練習も欠かせません。一人でもできる営業ロープレ(ロールプレイング)は、実践力を高めるのに非常に効果的です。

架空の顧客(例:〇〇業界の部長、30代の担当者など)を設定し、学んだ商品知識を使ってサービス紹介をしてみましょう。スマートフォンで録音・録画して見返すと、自分の話し方の癖や改善点が客観的にわかります

いざという時にスムーズに言葉が出てくるよう、繰り返し練習することが大切です。

4. 業界ニュースや競合他社の情報を収集・整理する

優れた営業は、単なる「物売り」ではなく、顧客にとって有益な情報を提供できる「パートナー」です。

自社が属する業界の最新ニュースや、競合他社の動向を常にチェックする習慣をつけましょう。ニュースサイトや業界専門誌などを活用し、得た情報を自分なりに要約してまとめておくと、顧客との会話のネタになります。

視野を広げることで、より顧客の立場に立った提案ができるようになります。

それでも状況が改善しない場合に考えるべきこと

これまで紹介した行動を試しても、全く状況が変わらない。上司や会社からのフィードバックが一切なく、成長できる環境とは到底思えない。そんな場合は、より踏み込んだ対応を考える必要があります

上司の上司や人事部に相談するという選択肢

まずは社内の公式な相談ルートを使うことを検討しましょう。直属の上司に問題がある場合、そのさらに上の上司(部長など)や、人事部の育成担当者に相談することで、客観的な視点からアドバイスをもらえたり、部署異動などの具体的な解決策を提示してもらえたりする可能性があります。

相談する際は、感情的に不満をぶつけるのではなく、「これまで主体的に〇〇や△△といった行動を取ってきたが、状況が改善せず、今後のキャリアに不安を感じている」というように、事実と自分の努力を冷静に伝えることが重要です。

メンタル不調を感じたら無理をしない

「会社に行くのが憂鬱」「眠れない」「食欲がない」といった心身の不調を感じ始めたら、それは危険なサインです。放置される状況は、あなたが思う以上に精神的な負担が大きいものです。

自分の心が限界を迎える前に、まずは無理せず休みましょう。会社の産業医やカウンセラー、あるいは外部の医療機関に相談することも、自分を守るための大切な行動です。

転職も視野に入れるべきサインとは

個人の努力ではどうにもならない、育成文化のない会社も残念ながら存在します。もし以下のようなサインが見られる場合は、自分のキャリアを守るために転職を考えることも一つの有効な選択肢です。

  • 質問や相談をしても、無視されたり感情的に怒られたりする。
  • 成長の機会(研修、同行など)を一切与えようとしない。
  • 会社の将来性や事業内容に共感できず、働く意欲が湧かない。
  • 心身に不調が出始め、回復の兆しが見えない。

新卒や第二新卒のポテンシャルを評価してくれる企業はたくさんあります。今の環境に固執せず、長期的な視点で自分のキャリアを考えることが大切です。

まとめ:主体的な行動で「ほったらかし」を成長の機会に変えよう

営業の新人として「ほったらかし」にされるのは、非常につらく不安な経験です。しかし、その原因はあなた個人にあるのではなく、上司の多忙さや会社の仕組みといった構造的な問題であることがほとんどです。

大切なのは、指示を待つだけの受け身の姿勢から脱却し、自分から動くことです。今回ご紹介した5つの行動や自己学習リストを参考に、まずは小さな一歩を踏み出してみてください。

「やることない」時間は、見方を変えれば、自分のペースで知識を吸収し、営業としての土台を固める絶好のチャンスです。主体的な行動でこの状況を乗り越えた経験は、必ずやあなたの大きな自信となり、今後のキャリアを支える力になるでしょう。

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