「この営業電話、何時までなら失礼にあたらないのだろうか」「相手が忙しい時間にかけて、かえって心証を悪くしていないか不安…」そんな風に、電話をかけるタイミングで迷った経験はありませんか。
特に最近はリモートワークも普及し、相手の働き方が見えにくくなっています。そのため、良かれと思ってかけた電話が迷惑になっていないか、法律的に問題はないのかといった不安から、自信を持ってアプローチできずにいる方も少なくありません。
この記事を読めば、クレームのリスクを回避し、かつアポイント獲得率を最大化できる「安全で効果的な電話の時間帯」とその論理的な根拠が明確になります。
- 法人向け営業電話は、相手企業の就業時間内(一般的に平日9時〜17時)が鉄則です。
- 始業直後(〜10時)、昼休み(12時〜13時)、終業間際(16時以降)は、相手が多忙なため避けるのが賢明です。
- アポ獲得の狙い目は、相手が落ち着いている午前中(10時〜11時半)や、午後の業務が本格化する前(13時〜15時)です。
- BtoB営業は特商法の時間規制(夜9時〜朝8時)の直接対象外ですが、ビジネスマナーとして夜間・早朝の連絡は絶対に避けましょう。
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法人営業の電話をかける時間帯|基本のビジネスマナー
まず、営業電話をかける時間帯の基本となるビジネスマナーについて解説します。
大前提として、相手を尊重する姿勢が最も重要です。
原則は相手企業の「就業時間内」
法人向けの営業電話は、相手企業の就業時間内にかけるのが絶対的なルールです。
一般的には、平日の午前9時から午後5時(17時)までが目安となります。
企業の公式サイトに営業時間が明記されている場合は、必ずその時間内に連絡するようにしましょう。
就業時間外のセールス電話は、相手のプライベートな時間を侵害する行為であり、企業のイメージを大きく損なう原因になります。
マナーとして避けるべき3つの時間帯
就業時間内であっても、相手が多忙である可能性が高い時間帯は避けるのが賢明です。
具体的には、以下の3つの時間帯が挙げられます。
1. 始業直後(午前9時〜10時頃)
始業直後は、メールチェックや朝礼、その日の業務の段取りなどで誰もが忙しくしています。
この時間帯に電話をかけると、「忙しいときに…」とマイナスの印象を与えかねません。
緊急の要件でない限り、少し時間を置いてからかけるようにしましょう。
2. 昼休み(12時〜13時)
昼休みは、多くの人が休憩を取っている時間です。
担当者が不在である可能性が高いだけでなく、休憩中の電話は迷惑行為と受け取られるリスクが非常に高いため、絶対に避けましょう。
企業によっては昼休みの時間が前後することもあるため、11時半過ぎや13時過ぎの電話も注意が必要です。
3. 終業間際(16時以降)
終業間際は、その日の業務報告や残務処理、翌日の準備などで慌ただしくなります。
このタイミングでの電話は相手の集中力を削いでしまい、話を聞いてもらいにくい状況です。
「早く帰りたいのに…」と思わせてしまっては、商談につながる可能性は低いでしょう。
アポイント獲得率を高める「狙い目」の時間帯
マナーを守るだけでなく、成果を出すためには、戦略的に「つながりやすく、話を聞いてもらいやすい時間帯」を狙うことが重要です。
ゴールデンタイムは午前中(10時~11時半)
多くの調査や専門家の見解で、アポイント獲得のゴールデンタイムとされているのが午前10時から11時半頃です。
始業直後の慌ただしさが落ち着き、本格的な業務に集中する前の時間帯であるため、比較的話を聞いてもらいやすい傾向にあります。
頭がスッキリしている午前中に、論理的な提案をすることで、相手の理解も進みやすくなります。
午後のチャンスタイムは13時~15時
昼休みが終わり、午後の業務が本格化する前の13時から15時頃も狙い目の時間帯です。
昼食を終えてリラックスしている状態から、業務モードに切り替わるタイミングであり、比較的落ち着いて話を聞いてもらえる可能性があります。
ただし、午後一で会議が入っているケースも多いため、相手の状況を伺いながらアプローチすることが大切です。
ここで紹介した時間帯はあくまで一般的な目安です。ターゲットとする業界や職種によって、最適なセールス電話の時間は異なります。
- 飲食店・小売店: 開店準備で忙しい午前中や、お客様が多いランチ・ディナータイムは避け、アイドルタイム(14時〜16時頃)を狙うのが効果的です。
- 不動産業界: お客様の案内で外出が多い平日の昼間よりも、事務作業をしていることが多い午前中や夕方が狙い目です。
- 医療機関: 診察時間中は非常に多忙です。休憩時間である昼休み(13時〜15時頃)が、事務方と話せる唯一のチャンスになることもあります。
このように、相手のビジネスのリズムを想像し、仮説を立ててアプローチすることが、電話営業の成功率を高める鍵となります。
法律は?営業電話は何時までなら許されるのか
「そもそも、法律で営業電話をかけて良い時間は決まっているの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
ここでは、電話営業と法律の関係について、特に重要な「特定商取引法(特商法)」を中心に解説します。
BtoC営業に適用される「特定商取引法」とは
特定商取引法(特商法)は、事業者による違法・悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守ることを目的とした法律です。
この法律では、消費者が不意打ちの勧誘で冷静な判断ができない状況を防ぐため、事業者が迷惑を覚えさせるような勧誘をすることを禁じています(第17条)。
そして、具体的な時間帯として「特定商取引に関する法律施行規則」により、原則として午後9時から翌朝8時までの時間帯に電話で勧誘することが禁止されています。
これは、個人(消費者)向けの営業活動(BtoC)に適用されるルールです。
【重要】BtoB営業は特商法の時間規制の「対象外」
ここからが重要なポイントです。
特定商取引法は、あくまで事業者と一般消費者との間の取引を対象としています。
事業者間の取引(BtoB)は、この法律の適用除外とされています(特定商取引法第26条)。
したがって、法人向けの営業電話は、特商法が定める夜間・早朝(午後9時~午前8時)の勧誘禁止規制の直接の対象にはなりません。
法律上は、夜間に電話をかけても直ちに違法となるわけではないのです。
法律違反でなくても夜間・早朝の電話を避けるべき理由
法的に問題がないからといって、夜間や早朝に電話をかけて良いわけでは決してありません。
ビジネスマナーの観点から、企業の就業時間外に連絡することは、相手に多大な迷惑をかける非常識な行為と見なされます。
たった一度の電話で「常識のない会社」というレッテルを貼られ、企業の信頼を失墜させるリスクがあります。
法的リスクとビジネスマナー上のリスクは別物です。良好な関係を築くためにも、常識的な時間帯での連絡を徹底しましょう。
時間帯以外で成果を左右する3つの重要ポイント
最適な時間帯に電話をかけることは重要ですが、それだけで成果が保証されるわけではありません。
ここでは、アポイント獲得率をさらに高めるための3つのポイントを紹介します。
1. 最初のひと言「今、お時間よろしいでしょうか?」
どんなに良い時間帯を狙っても、相手がたまたま取り込んでいる可能性はあります。
電話がつながったら、社名と氏名を名乗った後、必ず「今、少々お時間よろしいでしょうか?」と相手の都合を尋ねる一言を加えましょう。
この一言があるだけで、相手を気遣う姿勢が伝わり、その後の会話がスムーズに進みやすくなります。
もし「忙しい」と言われたら、「失礼いたしました。改めてご連絡させていただきたいのですが、何時頃がご都合よろしいでしょうか?」と丁寧に聞き、潔く引き下がることが大切です。
2. 留守番電話への適切な対応
担当者が不在で留守番電話につながることも少なくありません。
その際は、無言で切るのではなく、簡潔にメッセージを残しましょう。
「株式会社〇〇の△△と申します。□□の件でご連絡いたしました。また改めてご連絡いたします。」のように、会社名・氏名・用件を簡潔に伝えることで、丁寧な印象を与えられます。
3. 曜日も考慮に入れる
電話をかけるタイミングは、時間帯だけでなく曜日も影響します。
- 週明け(月曜の午前中): 週末に溜まったメールの処理や週の計画立案で忙しいことが多く、避けるのが無難です。
- 週末(金曜の午後): 週の締めくくりで多忙な上、気持ちが週末に向いているため、新しい提案はじっくり聞いてもらえない可能性があります。
比較的落ち着いている火曜日から木曜日の日中が、営業電話には適していると言えるでしょう。
まとめ
営業電話で成果を出すためには、「何時までにかけるか」という時間戦略が非常に重要です。
クレームを避け、相手に良い印象を与えるためには、ビジネスマナーの基本である「相手企業の就業時間内」に連絡することを徹底しましょう。
その上で、アポイント獲得率を高めるためには、相手が落ち着いている午前10時〜11時半や午後13時〜15時といった「狙い目の時間帯」を意識することが効果的です。
法律(特商法)上の時間規制はBtoB営業には直接適用されませんが、ビジネスマナーとして夜間・早朝の連絡は厳禁です。
本記事で解説した時間帯のルールと、相手への配慮を忘れずに実践することで、あなたの電話営業の成果はきっと向上するはずです。


